純潔で 力強く 美しい今日は
     (Le vierge, le vivace et le bel…)

     マラルメ作   浜和幸訳

   純潔で 力強く 美しい今日は、
   逃げ遅れた飛翔の透明な氷塊の混じる
   氷雨の下に忘れられ 堅く凍った湖を
   酔った翼の一撃で打ち砕いてくれるだろうか!

   昔日の一羽の白鳥が、 これこそ、
   不毛な冬が陰鬱さに輝きを与えた時に
   棲むべき土地を歌わなかったせいで、
   華麗だが希望なく解き放たれた自分の姿だと
   思い出したのだ.

   羽を囚われている大地への恐怖ではなく、
   空間を拒否する鳥に空間が強いる白い苦悩を、
   鳥は首を大きく振って 追い払おうとしている.

   その純粋な輝きによって現れる幻は、
   白鳥が無益な逃避のうちに身に受けた
   軽蔑による冷たい夢の中で身じろぎ一つしないのだ.
  

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