また春だ
       (RENOUVEAU)

    マラルメ作  浜和幸訳

  病んだ春が 冷静な芸術の季節である
  澄明な冬を 悲しげに追いやった
  陰鬱な血に満ちた私の中で
  無気力さが大きなあくびをする.

  古ぼけた墓石のように 鉄の輪に締め付けられた
  私の額の前で白けた夕暮れが生ぬるくなり、
  漠とした美しい夢を追いながら
  精気みなぎる野を 悲しく彷徨っていた.

  やがて木々の芳香にうんざりして転び、
  見ていた夢に顔面で穴を開け、
  リラの生え出る温かい土を口に噛む.

  私は、我が身を痛めながら
  憂鬱さが立ち上がるのを待ったのだが、
     青空が垣根の上で笑い、
  花の中の鳥たちが太陽に向かってさえずり
  目覚め始めたのだ..

  
 
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